一昔前ではどの家庭にも当たり前のように置かれていた仏壇。最近では仏壇を持たない家庭が増えたり、結婚して独立した家庭では置かれなくなってきました。また、引越しや買い替えの際に古くなった仏壇を処分したいと考えている方もいるかと思います。
ここでは、仏壇を処分したことがない方に向けて、仏壇の正しい処分方法と処分する前に確認しておくべきことについて解説しています。
そのままゴミとして捨ててしまわず、これから紹介する方法で正しく処分しましょう。
目次
仏壇を処分する前に確認しておくべきこと3つ
仏壇を処分する前に確認しておくべきことが3つほどあります。すでに確認をとっている方もいるかもしれませんが、ここで改めて確認しましょう。
家族や親族に連絡をいれる
仏壇を処分する前には必ず、家族や親族に連絡をいれるようにしましょう。特に小さい頃から仏壇のある家で育ち、成人してから実家を出て行った息子や娘には一度声をかけておきましょう。
また、親族に伝えず勝手に仏壇を処分してしまうとトラブルになりかねません。

仏壇の引き出しを確認する
仏壇の引き出しや収納の中には亡くなられた方の貴重品が入っていることがあります。
- 仏壇の引き出しに収納されているもの
- 線香の箱
- ろうそく
- 通帳や書類
- お布施
- 手紙や写真
入れた時の記憶が抜けていたりする場合がありますので、仏壇の引き出しや引き戸の中は忘れずに確認しましょう。
魂抜き・閉眼供養を行う
ほぼ全ての仏教では仏壇やお墓には魂が宿るとされています。そのため、仏壇や位牌を処分する前には必ず、その仏壇やお墓から「魂抜き」や「閉眼供養」を行う必要があります。
「魂抜き」と「閉眼供養」は呼び方による違いで、どちらもお坊さんにお経をあげていただき、魂を抜くという儀式は同じです。
お寺の考え方によっては魂抜きや閉眼供養が必要ありません。魂抜きの要否は普段からお世話になっているお寺に相談しましょう。

仏壇の正しい処分方法4つ
事前に確認すべきことに問題がなければ仏壇を処分しましょう。
料金・処分までの早さ・手間の少なさなど、何を重視するかによっても選ぶ処分方法が異なります。何を優先するべきか考えながら確認しましょう。
菩提寺に供養と処分を依頼する
菩提寺に供養と処分の両方を依頼する方法がもっとも一般的な仏壇の処分方法として挙げられます。魂抜きを行う場所や日取りを行ってから手順を踏んで仏壇の処分を行うので、思入れの強い方におすすめできる方法です。
仏壇の大きさや種類によって異なりますが、菩提寺に供養と処分の両方を依頼した場合の料金相場はおよそ2万〜7万円になります。
後述する粗大ごみや不用品回収として捨てる前にも供養は必要になります。
仏壇・仏具店に依頼する
供養と処分を行っている仏壇・仏具店に依頼する方法でも仏壇の処分が可能です。処分から新しい仏壇の購入まで1つの仏具店で完結するので、仏壇の買い替えを検討している方におすすめの方法です。
処分と供養の相場は菩薩時に依頼する場合よりもやや高く、3万〜8万円ほどかかる場合があります。さらに、新しく仏壇を購入する料金もプラスされます。
また、仏壇の買取業者によって仏壇を買取してもらう方法もあります。しかし仏壇の買取の相場は数千円程度と、あまり高値にはなりません。
粗大ごみとして処分する
供養がきちんと完了した仏壇は粗大ごみとして処分できます。
ごみとして捨てることに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、魂抜きを行った仏壇はただの入れ物・箱となるので、宗教上の問題はありません。
粗大ごみとしての処分手順は以下の通りになります。
- 各自治体の粗大ゴミ受付センターに問い合わせて、収集の依頼をする。
- 粗大ごみ処理券取扱店(スーパーやコンビニなど)で粗大ごみ処理券を購入して、貼り付ける。
- 粗大ごみの収集日時までに、お問い合わせ時に指定した場所へ出しておく。
収集スタッフは自宅まで上がらないので、自力で家の外まで運び出す必要があります。お年寄りの方や女性の方は、十分に注意して搬出するかその他の業者へご依頼ください。
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者でも仏壇の処分が可能です。供養まで行っている業者はほとんど存在しないので、魂抜きや閉眼供養を済ませてから回収を依頼しましょう。
不用品回収ルートなら仏壇の回収をはじめ、遺品整理やそのほかの家具や家電をまとめて回収しております。
また、回収の規模にかかわらず回収しており、追加料金が発生しない「定額プラン」を備えているので、費用を抑えて仏壇を片付けられます。
そのほか、以下のような利点があります。
- 年間20,000件の回収実績
- 見積もり/出張費が0円
- 早朝や深夜でも回収・お見積もり可能
- 最短で即日回収も可能
- 万が一のアクシデントに備えて最大3,000万円の損害補填

まとめ
仏壇の処分は一生の間にそう何度もあるものではありません。
どの方法でも魂抜きや閉眼供養などの供養が必要になりますが、魂を抜き終えれば、その先は様々な方法で処分できます。
先祖を敬う気持ちが強いならば菩提寺にお焚き上げしていただいたり、費用を抑えたりや遺品整理も必要ならば不用品回収がおすすめです。
新しく仏壇に買い替える方も、これ以降は仏壇を置かない方も正しい方法で仏壇を処分しましょう。